国内外の状況と研究拠点のビジョン
我が国の食品分野は,高い安全性と品質の食品を消費者に届けている重要な産業である。さらに近年,クールジャパンとしての日本の食文化が世界に発信され,海外へのビジネスチャンスとしても期待されている。近年,日本食の美味しさのみならず健康効果についても世界の関心が集まりつつあるが,その学術的基盤は弱く不十分な点が多い。さらに日本固有の発酵食品(みそや清酒,酒粕など)の健康効果に関する情報は少なく,未開拓の分野である。みそなど日本の発酵食品の製造に様々な麹菌が広く利用されているが,麹菌を機能性食品の開発へ応用するという研究もほとんどない。本研究拠点は,これらの課題を研究し,次世代の日本食を世界に提案することを目的としている。
本研究拠点のポイント
- 「日本食+発酵食品」にオリジナリティーと将来性
- 酒総研と地元企業等との連携を特徴
- 異分野融合+国際共同研究・人材交流の促進
- 若手研究者と女性研究者の育成支援
2020年の成長分野は「日本食」である!
日本の代表的な発酵食品と麹菌
本研究拠点コアメンバーの研究実績
- 渋柿の抗ノロウイルス作用の発見(島本,2007年)
- 腸管バリアー機能と食品成分(鈴木,2005年〜)
- 食品の物理的変化と品質解析(川井,2000年代〜)
- そばタンパク質の機能性研究(加藤,1990年代〜)
- テンペの機能性研究(加藤,2013年)
- 酒粕の機能性研究(藤井,伊豆,2000年代〜)
- 少量アルコールの効能を実証(伊豆,加藤,2014年)